レモショルートDay6
カランガ・キャンプ(4,033m)〜 バラフ・キャンプ(4,673m)
登山6日目(2024/8/31)朝起きると喉が不調
昨晩は、喉がザラザラした感じがあって、夜中にジンジャーティーや飴で何とか回復をと思ったのだが、朝になってもあまり変わっていない。体調が悪いわけではないので、風邪でないようだ。キリマンジャロ登山は粒子の小さい砂埃が多いので、それを吸ったせいかもしれない。であれば、大して心配する事はないはずだ。時間は前後するが、大事をとって、出発前にゴッドウィルに相談して、痛み止めの薬を飲んでおいた。ゴッドウィルは、キリマンジャロではよくあること、と言っていた。
朝6:25頃に、ジョルダンよりも先にウィルソンがやって来て、お湯とジンジャーティーのボトル、カップ、レモンの入ったボールを取りに来た。”Good morning! How are you? Did you sleep well?” のお決まりの挨拶だが、これで相手の調子を知るのだと思った。
バラフ・キャンプに向けて出発
今日は日中の行程が短いので、いつもより遅めに8:30頃出発。
昨日はカランガ・キャンプに着いて、お決まりのゲートでの写真を撮っていなかったので、朝写真を撮っておく。今更ではあるが、喉を守るための埃除け対策をしっかりしておく。

バラフ・キャンプまでは3時間もかからない行程だ。むしろ、短い移動で体力を温存して、ベースキャンプとなるバラフ・キャンプで体を休めて、夜中に山頂アタック(サミットプッシュ)をするのだ。そう思うと、もう今晩には山頂を目指すわけで、早くもこの日が来たのだ。これから、4,673mまで高度を上げることもあり、ゴッドウィルには、サミットプッシュと同じポレポレペースで、とお願いして出発する。









バラフ・キャンプまでは、始め登って、並行移動して、また登る。最後の登りは大したことないと思っていたら、壁を乗り越えてからもまだあり、きつく感じた。
途中で日本人に初めて会った。マチャメルートで7日間のツアーで登ってきたという30代のOさん。久しぶりに日本語をたっぷり話して、気持ちも少し楽になった。お互い体調を確認し合ったのだが、Oさんは、マチャメルートで3日目の夜に気持ちが悪くなって吐いたそうで、それからダイアモックス(高山病に効く薬)を飲んだら、翌朝からすっかり体調が良くなったという。ダイアモックスはそんなに効くのかと驚いた。
彼のほうも日本人がいないか確認しながら登っていたところ、台帳に漢字でサインを書いていた人がいることで、どこかで会えるかも思ったそうだ。漢字で書いたのは自分で、作戦成功だ。昨日のカランガ・キャンプで、レスキュヘリのすぐそばがテントだったんです、と言っていたので、そんなに離れたところではなかったのだが、お互いここで初めて顔を合わせたのだった。彼の方がペース良く進んでいたので、「では、頂上で会いましょう!」とお互い誓って、先に言ってもらった。
バラフ・キャンプ(ベースキャプ)到着
きつい急坂を登りきって、ようやくバラフ・キャンプに到着。すでに多くのテントが設営してあり、登山客も徐々に到着している感じだった。


ここでも動画を録っておく。キャンプの雰囲気が伝わっていると良いのだが。
くつろぎタイム
テントに入ってしばらくして、ゴッドウィルがこの後の予定を説明。といっても「ゆっくりして夕食を6時にするか?6時半にするか?」というくらいだ。早めに食べておく方がいいと思い、夕食は6時にしてもらった。
ゴッドウィルに聞かれて気がついたのだが、喉のイガイガした痛みは無くなっていた。今日は、一日中バラクラバをつけて歩いたのが良かったのか、薬が効いたのか。しかし、鼻水は治らない。余談だが、ロールペーパーが少なくなって来ていて、鼻をかんだペーパーを後でトイレ用にするという必殺技を編み出した。
ランチをゆっくり食べる。ウィルソンが、様子を見に来た。「胃は大丈夫か?」と気にしてくれる。「もうすっかり大丈夫。ありがとう」とお礼を言う。ランチはキッシュのようなものとトマトサラダだった。食欲はあるので、しっかりと食べておく。

バラフ・キャンプからは、キリマンジャロの3つの峰の1つであるマウェンジ峰がよく見えた。

横たわってaudible を聞いたり、Kindleを読んだりして過ごす。Kindleは、過去にキリマンジャロを登った人の登山記を再読していたのだが、マチャメルートを登るもので、途中から行程が重なるので、自分の経験とも重ね合わせて、そうか、ここで苦労したんだ、そうだよなと共感するところが多い。山頂アタックは辛いものだから、最初から辛いと思って行くのがいいと書かれて、なるほどと励まされた。
高山病にならないために
標高が高いので、テントでも血中酸素濃度が落ちないように心がけた。何も意識せずに、例えばKindleを読んだ後などに測ると76%まで落ちていた。これを呼吸法で90%以上に引き上げる。この高度でも93%まではいけた。
ちなみに自分の方法は、最初の5回は履くことを意識して、それからは口で大きく呼吸をするのを繰り返すというもの。安静時(登ってない時)はこの方法でOKだった。登っている時は、前に書いた通りで、息が上がってくるので、それに合わせて吸う方よりも吐く方をしっかり吐いて、呼吸を大きくする。こうすることで、フラフラ感を感じたとしても、それを解消することができた。
フラフラ感を感じたら意識呼吸をする、というのを代々木の三浦ドルフィンズの低酸素トレーニングで身に付けたのだった。
ここで日本食の出番!
ここで日本から持ってきたお椀シリーズの味噌ラーメンを食す。やはり慣れた日本食は安心する。ネットのブログ記事を読むと、ウフルピークのアタック前にどん兵衛を食べると縁起が良い、という記録をいくつか見かけたが、一番食べたいものを食べるのがいいに決まっていると勝手に決めて、カップヌードルの味噌ラーメンにした。さて、結果はいかに?
記念として、日本から持ってきた食品の残りと一緒に写真に記録しておく。

外に出ると、絶景が広がっていた。



そして、今晩真夜中からアタックをかけるキボ峰。楽しみだ!

サミットプッシュの準備は腹ごしらえから
今晩のアタックに向けて、最後の食事となる夕食。ベースキャンプでの食事は高山病であまり食べられなかった、と言う記録を見かけたが、呼吸法が効いたこともあり、自分は大丈夫だった。グリーンピースご飯とスープを美味しく食べることができた。
ただし、味噌ラーメンを食べた後だったので、2/3くらい食べたところでお腹いっぱいになり、あとはジョルダンに食べていいよと譲った。いずれにしても、栄養をとって力をつけることができたので準備としてはOKだ。

食事を終えていつものヘルスチェックをした後、ゴッドウィルがやってきて、明日にサミットプッシュ向けてのブリーフィング。出発に向けての予定は以下の通り。
23:20 モーニングコール
23:30 朝食(お粥とお茶)
24:00 出発
出発前の朝食(?)は何を食べたいかウィルソンに聞かれて、お粥をリクエストしていた。消化はいいし、これまでも体調が良くない時もお粥に救われたので、実績もある。
明日着て行くウェアも確認があった。ゴッドウィルのアドバイスで、最初から上下ともダウン、ハードシェルは寒くなったら着る、という作戦で行くことにした。気温が低いので、スマホとカメラは胸に包んで入れておくようにとも。
そして、アタックは、エマニュエルがサポートするという。
もう19時前でこれから眠れるわけでもないが、23:30まであまり寝る時間がない中での出発は、むしろ寝ないほうがいいとも決めていた。日本でもこのような睡眠時間の少ない中での登山をあえてやっていたので、大丈夫のはずと自分に言い聞かせる。
そして、シュラフに入る前にこんなメモを書いておいた。
山頂アタック前のメモ(実際にテントで書いたもの)
・絶対に諦めない
・体の変調は出て当たり前、それに怯まない
・呼吸法を最後まで信じる
・6,000mまでトレーニングしたんだ絶対大丈夫
[レモショルートDay7に続く]